この季節にぴったりな、宇多田ヒカルさんの新曲、「大空で抱きしめて」。
サントリーのCMで耳にも馴染んできた曲です。
時折、曲を聴くと頭の中に映画のような映像が浮かぶのですが、J-popで浮かんだのは、宇多田ヒカルさんのこの曲が初めてかもしれません。
そんな「大空で抱きしめて」の意味を、個人的に解釈してみようと思います。
歌詞などの詳細は、こちら↓
●1番
・Aメロ→のほほんとした日曜日の描写。曲の冒頭は、Dur(明るく聴こえる音階、調…例えば「ぶんぶんぶん」や「ちょうちょ」など)で始まります。
・Bメロ→女性が、喧嘩など、恋人たちのささやかな日常を歌っているのか…
・サビ→と思いきや、「いつの日か会えたとしたら」や「もし夢の中でしか会えないなら」で、恋人が傍にいないのでは…?と思いつく。
●2番
・Aメロ→「涙で目が覚めた」から、もういない恋人との逢瀬を夢の中で見た事が分かる。
・Bメロ→唐突に、語り手が恋人である男性に。夢で見た内容なのかな?「青空で待ち惚け」や「夏の花(花火)が散る頃(お盆の時期ですね)には〜迎えに来て」で、1番のサビでの疑問が確信に変わる。恋人は、すでに亡くなっている。
・サビ→いつも一言多い女性が傷つけた恋人、そして恋人が(唐突に)目の前からいなくなってしまったことで、傷ついた女性。お互いに十分傷ついたから、言葉はもう必要ない。
そしてサビの後半で、moll(暗く聴こえる音階、調…例えば、ベートーベンの「運命」など)感満載なストリングスが、小さく入ってくる。
・間奏→mollを奏でるストリングスが主役に。
・終結部→ここでももうすっかりmoll感に支配されている。願い事が叶うと言われている流れ星に、永遠に恋人との逢瀬を夢で見られるようにと、「消えないで」を繰り返す。まるで泣いているかのような、波紋に滲んで行くような加工。
恋人が亡くなった女性の歌だと、私は思っています。
きっともっと素敵な解釈もあるんだろうなぁ(*´ー`*)
いい曲には、様々な解釈が付けられる、と聞いたことがありますが、宇多田ヒカルさんの歌詞はなんとも謎めいた部分も多く、そんな部分も多くの心を惹きつけるんでしょうね。
この曲のミソは、Durで始まりmollで終わる部分でしょうか。
曲の後半へ行けば行くほど、語り手の悲しみ、痛みが深くなって行く。切実さが増して行く。
私はそんな印象を受ける曲でした。
やっぱり、宇多田ヒカルさんて、凄い。
Haruka.